「会ってから自由に好きにしていいよ」なんて、簡単に言わないでほしい。

投稿者: | 2025年4月17日

「会ってから、自由に好きにしていいよ」

そのメッセージを読んだとき、
一瞬、ドキッとした。
でもすぐに、胸の奥がザワザワと波立つのを感じた。

その人とは、マッチングアプリで出会った。
やりとりはスムーズだったし、話のテンポも合った。
写真の印象も悪くない。
何より、共通の趣味が多くて、「一度会ってみたいな」と思っていた矢先のことだった。

でも、その一言がすべてを揺るがせた。

「自由に好きにしていいよ」

それって、どういう意味?

まるで、会ってすぐに“何か”が起こることを前提としているようにも感じた。
私が警戒しすぎなのかもしれない。
でも、婚活をしていると、こういう一言に敏感になってしまう自分がいる。

過去、何度も似たような言葉を聞いてきた。

「君になら、何でも許せると思う」
「君の好きにしていいから」
「全部任せるよ」

それらの言葉は、優しさのように見えて、
実は責任を手放す言葉でもあると思っている。

「自由にしていい」と言われても、
こちらには責任も、期待も、恥じらいもある。
会ってすぐ、距離を縮めるのが当然と思ってるなら、
その時点で価値観が合わないのかもしれない。

でも、一方で――

ほんとうに、深い信頼の意味で言ってくれた可能性もある。
「構えなくていいよ」
「自分らしくいていいよ」

そういう意味だったなら、少し嬉しい。
けど、その境界線はいつも曖昧だ。

婚活って、言葉の重さを試される場面が多い。
たった一文で、「この人はナシだな」と思うこともあれば、
逆に一言で「会ってみたい」と思うこともある。

でも、“好きにしていい”という言葉ほど、
慎重に扱ってほしいものはない。

私は、会うことを一度保留にした。

理由は伝えなかった。
でも本当は、この言葉の意味をもう少し考えたかった。

私を本気で知ろうとしているのか。
ただ、軽く扱っているだけなのか。
それとも、自分自身が「信じること」に疲れているだけなのか。

婚活って、自分と向き合う作業でもある。

誰かに好きになってもらう以前に、
まず自分が、自分の気持ちを信じられるかどうか。
言葉に流されず、自分の感覚を大事にできるかどうか。

「自由に好きにしていいよ」

もし、次にこの言葉を言われたら――
私は、ちゃんと聞き返してみようと思う。

「それって、どういう意味で言ってるの?」

その答えが、ちゃんと私を大事にしてくれる人のものだったら、
そのときは、少しだけ心を開いてみようと思う。

婚活は、思ったよりも疲れるし、
うまくいかないことの方が多い。
でも、こうして言葉の奥を見ようとする経験が、
いつかきっと、誰かと真っ直ぐ向き合う力になると信じてる。

だから今日も、私は婚活をやめない。
信じることを、もう一度練習している最中なのかもしれない。

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