友人に同級生を紹介された。なんでもない縁が、ちょっとだけ特別に感じた。

投稿者: | 2025年4月16日

「ねえ、今度紹介したい人がいるんだけど」
とある金曜の夜、久しぶりに会った高校の友人が、そんなことを言い出した。

紹介って、アプリでも合コンでもなく、
「知ってる人からのご縁」って、ちょっとだけ緊張する。

「同級生」って、なんだか曖昧な距離感。
その人は友人の中学の同級生らしい。
「男としてちゃんとしてるけど、ちょっと不器用なタイプ」って言われた。

年齢も近い。
結婚はしてないけど、彼女もいない。
趣味は登山とサウナと映画。

プロフィールを聞いているだけなら、
悪くない、というか、むしろいい。

でも、私は紹介って少し苦手だった。
期待しすぎて空振りするのも、
期待しなさすぎて失礼になるのも、どっちも嫌だから。

初対面、カフェで会ってみた。
紹介というより“ゆるい面談”のような空気。
場所は友人も交えての3人でのカフェ。

彼は、最初はちょっと緊張しているように見えたけど、
質問には丁寧に、まっすぐ目を見て答えてくれた。

「映画、好きなんですね」
「登山って、どこまで行くんですか?」
なんて他愛のない会話をしながら、
1時間が過ぎる頃には、ちょっとずつ自然な笑顔になっていた。

特別じゃない。でも、安心感があった。
恋のドキドキとはちょっと違う。
でも、穏やかでちゃんとした言葉と、
話すときの真面目な眼差しに、
「ちゃんと生きてる人なんだな」って感じがした。

友人がその後に席を外したとき、
彼が一言だけこう言った。

「なんか…こういうのって緊張しますね。でも、今日会えてよかったです」

たったそれだけの言葉なのに、
なぜか心がふっとほどけた気がした。

その後、何度かやりとりをしてる。
LINEを交換して、
1日おきくらいでやりとりが続いている。

派手なメッセージではないけれど、
朝に「おはようございます」って来たり、
夜に「今日もお疲れさまでした」って送ってきてくれるその感じが、
どこか、心にやさしい。

恋が始まるかどうかは、まだわからない。
でも、「ちゃんとした人とちゃんと出会った」ことが、
今の自分にはすごく意味のあることだった。

アプリじゃない。
偶然でもない。
信頼できる人を介して、
ちゃんと紹介されて、
ちゃんと相手を知ろうとする出会い。

不器用でも、こういう形がいいのかもしれない。

まとめ:紹介って、意外と悪くない。
ドキドキも、駆け引きもないけど、
最初から“素”で会える出会いは、思ったより安心できる。

派手じゃなくても、
確実に進んでいける関係って、
大人になってからの恋には、ちょうどいい。

★★★☆☆ (3 / 5)

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